Code for Japanロゴについて


10月末に一般社団法人としてスタートしたCode for Japan。そのVisual Identityとロゴのデザインを担当した矢崎です。ロゴを作るにあたって考えたことを少し書かせていただきます。

Code for Japanは、公共サービスを市民参加型のプロセスで改善するための仕組みを提供する非営利組織で、その手段にコード(で作られるアプリやサービス)を用いることが特徴です。そもそもコードって何でしょうか?IT系の職業に従事している方の定義にもゆらぎがありそうですし、一般の方にとっても、なんだかふわふわした手に掴めないもののように感じられるかもしれません。私自身は以下のように説明しています。

  • コンピュータ向けの再現可能な手順集 ( レシピみたいなもの )

形式知であることも特徴で、ソースコード自体を公開するかどうかを別にしても、制作過程で暗黙知はすべて形式知にならざるをえない、形式知にならないことは機能として実装されないということがいえます。

オープンソース、オープンデザインなどに共通するコンセプトは、オープンであることによって、構成しているそれそのものを自己言及的に更新できる自由を大事にしていることだと思います。

それの意味するところは、やや繰り返しになりますが、

  • 透明性…ソースコードがオープンであればロジックが可視化されている
  • 公平性…誰がそのサービスを使っても結果が一緒(ユーザーの属性によって結果のパラメータが左右されることはありえますが、それ自体もコードによって記述されています)

というところがポイントだと考えました。

つまりここで目の前で起こっている出来事は、行政の問題を一般市民がコーディングで作り上げたアプリやサービスでボトムアップで問題を解決する、ということなんですが、それの意味するところは、理想主義的なことを敢えて言えば、もしくは裏テーマといえばいいのかもしれませんが、合意形成のやり方に、合理性、透明性、公平性を持ち込むということなのではないでしょうか。

(この考えを幹に、枝葉の話をいくつか広げていけるのですが、話が長くなりそうなのと個人的な思いも含まれるのでざっくりと省略しまして)

いわばこの試みは、この母国である日本を一旦相対化し、当たり前のことだと思っている思い込みを一旦留保して疑いそもそも論に立ち返り、コードで生成されるアプリやサービスを通じて見えてくるものを元に、もう一度自分たちや国のあり方を捉え直す行為ではないかと考えました。

相対化するためのメタファーとして括弧を用いますが、コーダーの使う括弧の中で代表的なものに、{}(弓括弧)があります。この弓括弧がCode for JapanのイニシャルCJにも見えるように意匠が入っています。そして日本をシンボライズする紅色の丸をその弓括弧で囲っています。また左の括弧がひとの横顔にもみえます。これは一人ひとりの国民、市民こそがかげがえのない存在で、その構成によってのみ国全体が成り立っていることも暗示しています。

日本をシンボライズする国旗の色、普段なじみのある色よりも少し紅色がかったように感じられるかもしれません。もしそう感じられてもそれは実は正解で、日本国旗を表す場合に使われる赤で目にするものでいわゆる金赤(M100、Y100)が多いように思います(これは統計的に調べてみたいところです)。

しかしながら国旗の赤は法律によって規定されていて(国旗及び国歌に関する法律)、その色がこの紅色になります。もちろんデファクトスタンダード(事実上の標準)を尊重する考えもありえますが、元々規定されていることを知らないで使っているとしたらそれは単に無知によるものなので、まずはきちんと事実関係を知る、知った上で判断することを旨とする態度だと、この規定された色でいいのではないかと思います。情熱や憂いをたたえた深みのあるいい色だと個人的には思います。金赤はスーパーの安売りチラシなどで値段に使われる、どちらかというと目立つけれども、使われ方によって「安っぽい」という「デファクトスタンダード」な印象のある色で、規定された色を差し置いて敢えてこの色を使う理由はあまりないように思います。色指定はマンセル色体系でなされていますが、RGBでもCMYKでも近似色として再現可能です。

立体物もいくつか作っていまして、これらは真ん中に穴というか窓が空いています。このロゴを手に持つ人からはこの窓から見慣れた景色を見直す動作がわかりやすく可視化されますし、他の人からみればCode for Japanという枠組みの中で活躍する個人、というように見える仕組みです。また写真を撮るときに動きがつけやすいというメリットもあります。

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Code for America Summitへ参加する関治之さん、市川裕康さん、白川展之さんのために作ったペンダント

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Code for America Summitにて。CfJ代表の関治之さん、市川裕康さんと、Code for Americaのジェニファー・パルカさんとティム・オライリーさん。CfJのお二人の胸元にペンダントが。

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Wiredカンファレンスに登壇された方々(全員ではありません)。登壇後にCfJメディアチームで撮影をお願いしました。登壇順に、アメリカ合衆国 初代CIO ヴィヴェク・クンドラさん、元エストニア経済通信省 局次長 ラウル・アリキヴィさん、Code for America インターナショナル・プログラム・ディレクターのキャサリン・ブレイシーさん、福井県鯖江市長 牧野百男さん、jig.jp 代表取締役社長 福野泰介さん、公共イノベーション 代表取締役 川島宏一さん、グーグル 執行役員兼公共政策部長 藤井宏一郎さん。

まだ始まったばかりですが現在進行形のCode for Japanという活動、ご興味がありましたらまずはFacebook グループコミュニティにご参加ください。


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