インフォグラフィックvsデータビジュアライゼーション


インフォグラフィック、データビジュアライゼーションと聞くときに、話し手や使用される状況によって定義がまちまちだったりします。まちまちであること自体は健全である一方、相手が何を前提に話しているかによってすれ違いの原因にもなりえます。本サイトではこんな感じで定義したいと思います。

オライリーから出版されているデザイニング・データビジュアライゼーションではこんな定義がなされています(第1章 ビジュアライゼーションの分類)。

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インフォグラフィックの特徴

  • 手作業で描かれている(そのため、情報を独自に処理する)。
  • 手元にあるデータに特有である(そのため、別のデータを使用して再作成するのが容易ではない)。
  • 美的な要素に富む(目を引き興味を維持するために作成される強力なビジュアルコンテンツである)。
  • 比較的データが貧弱である(情報のひとつひとつをそれぞれ手作業で表現しなければならないため)

データビジュアライゼーションの特徴

  • アルゴリズムにより描かれる(カスタムな作風を持つ場合もあるが、大部分はコンピュータ化された方法の力を借りて描かれる)。
  • 異なるデータを使用して再生成することが容易である(同じ形が、似た次元や特徴を持つ異なるデータセットを表示するため再利用される可能性がある)。
  • 美的な要素に乏しい(データが飾られていない)。
  • 比較的データの量が多い(インフォグラフィックと対照的に大量のデータを受け取り使用可能)

なるほどと思う一方、美的な要素の多寡やデータ量については、傾向として言及しているのでしょうが、やや定義を曖昧にしているようにも思えます。本サイトでは以下のように整理したいと思います。

本サイトでのデータビジュアライゼーションの定義

  • あるデータセットが、予め用意されたアルゴリズムを用いて、コンピュータによって描画されること。
  • その描画によってデータセットを眺めているだけではわからない傾向や特徴が明らかになっていること。
  • アルゴリズムはコーディングによって定義され、形式知化/可視化されていること。
  • ソート、フィルター、トグルなどのインタラクションが可能で、その場でその結果がすぐ得られること。

描画のスタイルがアナログ的であるかないかには定義は限定されません。コンピュータでも揺らぎのある表現は可能ですし、手書きでも四角四面なデザインは可能ですからね。本サイトでは以上のような定義とし、取り扱うのはデータビジュアライゼーションとなります。インフォグラフィックはあえて取り扱わないこととし、そのことによってデータビジュアライゼーションは何であるかの輪郭が抽出していけたらと考えています。