シンボル・チャートは、円や正方形などの「シンボル」を用いてデータの値を可視化する手法です。シンボルの大きさ(面積)や色を変化させることで、数量の大小やカテゴリの違いを直感的に比較できます。
主に名義スケールまたは線形スケールのデータを扱い 配置・サイズ・色 が主要な視覚変数となります。座標軸を持たない場合もありますが、名義的な並び順(例:左から右へ、中心から外側へ)によって、カテゴリーや重要度を示すことが多いです。
チャートの見方
| 見方の要素 | 説明 |
|---|---|
| シンボル | 円や四角などの形で、データ項目を表す。 |
| サイズ | 面積(または半径)によって数量の大小を示す。 |
| 色 | カテゴリの違いや値の区分を表現する。 |
| 配置 | 大きい順に中心から外へ、または左から右へ並べるなど、相対的な比較を容易にする配置。 |
| 軸 | 明確な数値軸を持たない場合も多く、シンボルの相対的な大きさが主要情報となる。 |
背景と応用
人間の視覚は 長さよりも面積の比較に弱い ため、シンボル・チャートでは過大・過小評価が起きやすい点に注意が必要です。正確な値を伝えるよりも、「おおまかな傾向や印象的な差」を伝えるビジュアライゼーションとして有効です。
まとめ
シンボル・チャートは、単純な棒グラフよりも感覚的・象徴的にデータを表現できる手法です。シンボルの大きさや色を巧みに使い、数量の違いを直感的に伝えることで、見る人に印象的な理解を促す効果があります。一方で、面積の知覚バイアスに注意し、正確さよりも比較や印象重視の場面で用いるのが適切です。