ワシントン大学の可視化の研究室とAdobe Reseachで共同研究した論文で、インタラクティブなチャートを利用していて、かつレスポンシブ対応(デバイスの解像度に自動的にフィットするような対応)している記事コンテンツを調査し、実際のところ、チャートのどの部分をどのように変更しているのか?代表的な12メディアの231コンテンツを調べたものがありましたので、引用しご紹介します。
Techniques for Flexible Responsive Visualization Design
左がポートレイト(縦長表示)で、右がランドスケープ(横長表示)時の、対応状況をカウントしたものです。ここからわかる傾向を筆者がまとめました。
ポートレイト(縦長表示)
- 軸のラベル、軸の目盛り、グリッド線は非表示化。
- タイトルと凡例は配置位置を最適化。
- 幾何図形は非表示か、配置の最適化。
- データラベルが一番対応がマチマチで、配置最適化、調整、非表示のいずれか。
- 全体表示はリサイズか配置の最適化。
- インタラクションは変更なし。
ランドスケープ(横長表示)
- タイトルは配置位置を最適化。
- 幾何図形は非表示。
- データラベルは非表示。
- 全体表示が一番対応がマチマチで、リサイズか変更なし。
- インタラクションは変更なし。
調査対象のメディア
代表的な12メディアが選ばれています。2020年の論文で、その1〜数年前の調査のはずです。NYTがネットワーク図や表が多く、ロイターはドットプロットが多く、ブルームバーグはカートグラムが多い、といった傾向も伺えます。